今日は少し前に入荷した三枚をば。
■OTOMO YOSHIHIDE'S NEW JAZZ QUINTET (大友良英ニュージャズクインテット) / Pulser LP
あまちゃんに殺されそうな昨今。
見始めて数日後に音楽が大友氏だと知りました。
なるほど。
はい。
本盤に収録されている大友良英氏によるJIM O'ROUKE"Eureka"のカバーは
初めて聞いた時そりゃもう驚いた一曲です。
原曲自体が壮絶な磁場を持つとんでもない楽曲なだけに、これをカバーする勇気って凄いもんですが、
この仕上がりに持って行ったことも凄い。
前半の不協和な歪みが反復に反復を重ね、徐々に暴風雨のように激しく狂い、
音が音を追いかけては抜いていくジムさんもおったまげたであろうフリージャズ・カバー。
ラストまで美しいと思います。
ちなみに"Eureka"はB面ですが、B面2曲目にはサチコM氏とのループ音源、
3曲目にはGROUND ZERO、EYE氏と演ったループ音源が収録。
A面にはDATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDENの代表曲、"Play Mate At Hanoi"のカバーも収録されています。
2002年リリース作。
■RICCI RUCKER / Like A Box of Chocolates EP 12"
GUNKHOLE、NED HODDINGSと聴いて滾る人はもうこれ持ってる気もしますが、
今はRUCKAZOIDやってるRICCI RUCKERのバトブレレーベルからの12"。
これはもうヒップホップ好事家よりも前衛音楽愛好家に推します。
DJで使えますが、使うともう次から誰も呼んでくれなくなると思います。
ターンテーブリズムにおいて、パーティー感（それも大事ですが）じゃない
深みと音楽的探究心を推し進めたのはこの人RICCI RUCKERやMIKE BOOだと思います。
お陰でヒップホップフィールド以外からの支持の方が厚いのでは。
この一枚は2004年出た時にゲットする術がなく、バトブレのレーベルから出てるので大手のレコ屋も特に扱っおらず、
大阪では三木楽器さん行かないと売っていないし、しかしバトブレとしては使用価値が低く、
枚数も全然売れなかったであろう無視された名盤。
これ、THIRD SIGHTのJIHAD、D-STYLESが参加しています。
楽曲もヒップホップですが超アヴァンギャルドです。
暗いとかじゃなくてもっと未知のエネルギーを秘めた感じの。
THIRD SIGHTが好きな方は好きだと思いますが、本当にDJではかけない方が身のためです。
にしても格好良い。
■SHYNE / Godfather Buried Alive 2LP
※こちら売り切れました。
2004年リリースの2ndアルバムです。
見事にパフ・ダディに裏切られたSHYNEさんですが(で、パフさんはこのいざこざのタイミングでPディディに改名)
服役中だったと思うのですが、何かのPVでDJ PREMIERがどでかいSHYNEのプリントがあるTシャツ着てて、
「やはりジャスティスはこちらにあるに違いない」と思ったもんです。
ゴシップは置いといて、この2nd、ちゃんと聴きこんだ人がどれぐらいいるのか分かりませんが。
「それ本気でいいよ」って言っても苦笑いされるだけでスルーという宿命。
いやいやSHYNE本当に素晴らしいです、特にこの2nd。
この時代にここまでダークなことが良く出来たなと感心します。
BUCKWILD, KANYE, ,IRV GOTTI, JUST BLAZE, SWIZZなど、この当時としてバックアップ陣も目利きが利いてるし、
1stのビギー寄せな全体の空気を脱した2ndのこのフロウの方がラッパーとしてドスも灰汁も利いてて良い。
今をときめく某超若手ラッパーもツイッター上で「自分ラッパーってこういうことだと思います」
とSHYNEの楽曲をあげてましたが、もうほんとその通りだと。
今聞くとまだ格別。
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